気候変動への対応

気候変動への対応

地球や企業活動に重大な影響を及ぼす気候変動は、当社グループの経営にとってリスクであると同時に、新たな事業機会をもたらすものと考え、健全な企業としての発展と持続可能な社会の実現を目指して、環境課題の解決に向けた取り組みを推進するとともに、環境情報に関する開示の拡充に取り組んでいます。

温室効果ガス排出量の削減に向けて

脱炭素社会の実現に向けた取り組みを進め、サプライチェーンにおける温室効果ガスの排出量削減をより確実なものにするため、2021年よりワコール事業(国内)のサプライチェーン全体における温室効果ガス排出量(Scope3)の算定を開始しました。また、2030年に向けた国内事業所における温室効果ガス排出量(Scope1&2)の削減目標を開示したほか、2022年6月には、ワコール事業(国内)のサプライチェーン全体における温室効果ガス排出量(Scope3)の削減目標も開示しています。

削減プロセス

現在、サステナビリティ委員会傘下のカーボンニュートラル部会が中心となり、温室効果ガス排出量の削減目標の達成に向けた具体的な行動計画を検討しています。目標として掲げる国内事業所の温室効果ガスの排出量実質ゼロに向けては、流通センターに新たな太陽光発電システムを導入するほか、既存事業所においても順次再生可能エネルギーへの切り替えを進める方針です。一方、サプライチェーンにおける排出量の削減に向けてはサプライヤーとの協働が不可欠となります。削減に向けた行動計画やプロセスを検討するとともに、サプライヤーへの温室効果ガス排出量削減の働きかけを行う予定です。

2024年3月期の取り組み内容と2025年3月期の計画

  • 自社における温室効果ガス削減に向けた取り組み

    国内事業所における温室効果ガス排出量の削減に向けて、2024年3月期は本社や流通センターなどのCO₂排出量削減ポテンシャルを調査し、具体的な削減プログラムの策定をおこないました。2025年3月期以降は、この削減ロードマップに沿って、具体的な施策を実行する計画です。また、ワコール流通(滋賀県守山市)、新京都ビルに加え、新たにワコールマニュファクチャリングジャパン長崎工場において太陽光発電システムの導入を決定しています。

  • 国内事業のサプライチェーンにおける温室効果ガス削減に向けた取り組み

    サプライチェーンにおける排出量の削減に向けてはサプライヤーとの協働が不可欠となります。2024年3月期においては、調達サプライヤーに対して当社グループの環境方針の説明を実施し、今後の取り組み計画の共有をおこなったほか、第三者機関と協働して削減シナリオの立案に向けた研究活動を実施しました。2025/3期以降は、引き続き、研究活動を実施するとともに、算定方法の精緻化に取り組む計画です。

  • 海外事業所における温室効果ガス削減に向けた取り組み

    海外事業所における温室効果ガス排出量の削減に向けては、全体の電力使用量の8割強を占める自社縫製工場をバウンダリ対象と決定し、温室効果ガスの排出量算定を実施しました。2025年3月期は、削減プログラムの策定をおこなうほか、中長期的な削減目標の検討を行う計画です。

TCFD提言に沿った情報開示

ワコールグループは、2021年9月、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言へ賛同を表明し、2022年にはTCFD提言に沿った「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」の4項目について情報開示を実施しました。

CDP「サプライヤー・エンゲージメント評価」において最高評価の「サプライヤー・エンゲージメント・リーダー」に選定

CDPは、世界の企業や組織の「気候変動」など環境問題への取り組みについて、調査、分析を行い、その評価結果を公開している国際的な非営利団体であり、CDPの「サプライヤー・エンゲージメント評価」は、企業が気候変動課題に対してどのように効果的にサプライヤーと協働しているかを評価するものです。なお、2022年度CDP「気候変動」の分野において、当社グループは「Bリスト」に選定されています。

環境関連データ

ワコール事業(国内)における温室効果ガス排出量

* バウンダリの変更により、実績を遡及修正しています。

その他のエネルギーデータ

単位 2019/3 2020/3 2021/3 2022/3 2023/3
電力使用量 千kWh 11,942 12,583 11,095 11,390 11,166
太陽光発電自家使用量 千kWh 472 458 465 522
総電力使用量に対する充足率 3.8 4.1 4.1 4.7
ガス使用量 千m³ 700 672 629 677 665
水使用量 千m³ 120 113 92 96 101
廃棄物排出量 t 1,068 968 717 874 842
焼却廃棄物 t 75 71 43 89 77
リサイクル率 93 93 94 90 91
ワコールグループ国内事業所が対象
(本社ビル、スパイラルビル、浅草橋ビル、麹町ビル、京都ビル、新京都ビル、大阪ビル、福岡ビル、守山流通センター、伏見流通センター、(株)ワコールマニュファクチャリングジャパン(長崎・熊本・福岡・福井・新潟))
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