Well-beingの実現
中長期経営戦略フレーム「VISION 2030」で掲げる「高い感性と品質で、ひとりひとりのからだとこころに、美しさと豊かさを提供し、『世界のワコールグループ』として進化・成長する」ことを実現するには、重要なステークホルダーである従業員のやりがいを高め、組織全体の生産性を向上させることが不可欠です。
(株)ワコールでは、従業員一人ひとりの働きがいや幸福度の向上こそ、高い生産性を実現する原動力と捉え、従業員とのエンゲージメント向上の一環として、Well-beingの実現のための施策を実行していきます。
多様な働き方の推進
(株)ワコールは、フレックスタイム制勤務の促進、スーパーフレックスタイム制の導入、勤務地限定制度の運用などを組み合わせ、いかに労働生産性を高めることができるかといった意識と行動変容を求めた取り組みを推進しております。実績・成果を重視する組織改革を進める一方で、多様な意見、価値観を認め合いビジネスパートナーとして個々を尊重する組織風土づくりに注力しています。新型コロナウイルスの感染予防対策として一気に普及したリモートワークですが、2024年4月からは、「成果・パフォーマンスを最大化するためのワークスタイル」として、コミュニケーションを充実させることを目的に、一定の出勤を求めながら継続しています。引き続き、労働生産性を高め、個人の時間の使い方の選択肢を柔軟にしていけるよう、働き方改革を進めていきます。
なお、現在京都地区の事業所を再編するREBORNプロジェクトを実施しています。共創と変革を生み出し、価値創造を加速させるワークプレイスを目指し、オフィスだけでなく、働き方も、新たなワコールのワークスタイルとして組織やフロアを超えてオープンなコミュニケーションを取れるよう、変革していきます。
健康経営
(株)ワコールでは「社員の健康は、持続的成長のための重要な資産」と位置づけ、会社・健康保険組合・労働組合が三位一体となって、健康経営を戦略的に推進しています。「VISION 2030」では、「継続的な従業員の健康増進と健康意識の向上」をマテリアリティ(重要課題)の一つとして掲げています。健康経営の推進に向けて、新たに策定した「ワコールGENKI計画2025」では、従業員の心身の健康状態を高めるとともに、それらの成果を「生産性の向上」や「従業員エンゲージメントの向上」につなげていくことを目標としています。「生活習慣病対策」「がん対策」などこれまでの健康維持増進に向けた施策を継続しつつ、特に大きな課題となっている販売職のメンタルヘルス向上や女性の健康課題への取り組みを強化してまいります。なお、㈱ワコールホールディングスは2017年から8年連続で「健康経営優良法人(ホワイト500)」に選定されています。
GENKI計画2025に関しては、下記リリースをご覧ください。
https://www.wacoalholdings.jp/news/2021/well-beinggenki2025.html

「ワコールGENKI計画2025」
具体的な取り組み | 目標 | KPI | 2021/3 | 2022/3 | 2023/3 | 2024/3 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
心身の健康 | 社員の心身の健康状態の改善・向上 | 生活習慣病リスクのある社員の割合 | 25% 以下 |
29.0 | 31.6 | 30.5 | 31.6 |
ハイリスクフォロー者の二次検診受診率 | 100% | 87.6 | 87.3 | 86.2 | 89.4 | ||
社員のメンタルヘルスの改善・向上 | 休業者×休業日数 | 10,000 以下 |
14,798 | 16,600 | 25,506 | 16,833 | |
ストレスチェックによる高ストレス者率 | 5% 以下 |
7.9 | 11.2 | 13.0 | 13.6 | ||
健康リテラシーの向上による社員の自立した健康管理 | 情報をもとに、健康改善のための計画や行動を決めることができる社員の割合 | 70% 以上 |
59.5 | 62.2 | 58.7 | 55.2 | |
社員の健康改善に向けた行動変容 | 食事 | 90% 以上 |
76.5 | 75.2 | 75.5 | 72.8 | |
運動 | 80% 以上 |
58.4 | 57.6 | 60.8 | 60.6 | ||
睡眠 | 80% 以上 |
70.0 | 67.2 | 67.8 | 63.7 | ||
飲酒 | 90% 以上 |
82.6 | 82.4 | 83.5 | 83.9 | ||
喫煙 | 90% 以上 |
85.4 | 85.8 | 86.8 | 86.2 | ||
女性の健康 | 女性特有の健康課題の改善 | 乳がん検診受診率 | 100% | 90.8 | 93.2 | 89.4 | 87.1 |
子宮がん検診受診率 | 100% | 76.7 | 77.4 | 79.3 | 75.2 | ||
女性特有の症状に理解がある社員の割合 | 95% 以上 |
- | - | 90.7 | 90.1 | ||
女性特有の症状により業務パフォーマンスが低下している社員の割合 | 10% 以下 |
- | 13.5 | 10.5 | 10.4 | ||
生産性 | 生産性が高く仕事に取り組んでいる社員の増加 | (プレゼンティズム)業務上のパフォーマンスが低下しているの割合 | 10%削減 | 7.7 | 8.1 | 6.0 | 7.1 |
(プレゼンティズム)パフォーマンス低下による損失率*1 | 10% 削減 |
- | 33.6 | 33.1 | 33.4 | ||
(アブセンティズム)傷病による総休業日数*2 | 10% 削減 |
26,694 | 26,157 | 38,380 | 25,318 | ||
エンゲージメント | 仕事に積極的に取り組み、活力ある社員の増加 | エンゲージメントサーベイにおける肯定的回答の増加 | 10% 増加 |
- | 65.1 | 65.4 | 61.1 |
従業員の健康管理
業務上発生する労働災害や健康障害を防止し、従業員の安全・健康を守るため、「安全衛生管理規程」を制定し、安全衛生管理方針を定め、各事業所で活動を行っています。
また毎月、「安全衛生委員会」を開催し、その時期に合わせた健康管理についての情報を提供し、安全・健康を確保する為の活動を行っています。
ワコール健康保険組合、保健事業
健康の保持に必要な保健指導、疾病の未然防止など、健康管理を積極的に行なう「保健事業」を行なっています。例えば、乳がん検診や、子宮がん検診および子宮頸がんワクチン接種の補助金制度があります。特に乳がん検診、子宮がん検診の受診促進には力を入れており、高い受診率を維持しています。
健康相談窓口(ワコール健康保険組合)
健康開発室では、従業員が安全・快適に、かつ安心して働くことができることを目的に、定期健康診断の実施や保健指導、健康相談など、日々の健康管理をサポートするため、産業医、精神科医、臨床心理士・公認心理師、保健師など産業保健スタッフが対応しています。