DE&Iの推進
当社グループは、従業員一人ひとりの働きがいを高める仕組みを追求しつつ、人的資本の量的・質的な適正化を図ることによって、健全な企業風土と強固な経営体質の構築を進めています。多様な人財や価値観を受容し相互に信頼関係を深め、従業員一人ひとりが能力を最大限に発揮できる職場環境の実現を目指しています。引き続き、多様なキャリアパスや働き方の選択肢を拡充させるほか、変化の激しい市場に対する組織の意思決定において、従業員の多様性を活かすことができる人財施策を実行してまいります。
女性活躍
(株)ワコールは、お客様そして従業員の多くが女性であること、より多様な価値観を経営の意思決定に反映する必要があることから、女性の活躍推進が重要な経営課題であると捉えています。そのため、女性特有のライフステージに応じた就労環境を整備し、より柔軟な働き方を促進するとともに、性別や年齢に拘らず能力や成果に応じて昇格・登用されるしくみを整備しています。なお、(株)ワコールは2021年2月に女性の活躍に関する取り組みの実施状況が優良であるとして、厚生労働省から「えるぼし認定」を取得いたしました。
<女性の管理職への登用>
㈱ワコールでは、女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画を2024年9月に新たに策定しました。課長級以上の管理職に占める女性比率は2025年4月1日時点では38.6%と女性管理職比率としては30%を上回っていますが、より重要な意思決定に関わる部長級以上に占める女性比率が依然として低いという課題があるため、2028年度中に管理職(部長級以上)に占める女性割合30%以上に向けて取り組むことを目標としています。より重要な意思決定に関わる部長級以上の女性比率を高めることで、多様性を向上し意思決定の最適化を目指します。
多様な人財の価値観を経営の意思決定に反映するため、性別を問わず、早い段階からリーダー適性の高い人財の発掘を行い、経営幹部候補への育成機会の提供をさらに進めています。また社員の自律的な成長をサポートしつつ、様々な事業、職務の経験を促して、継続的にキャリア意識の醸成に取り組み、経営幹部を担う人財の育成を進めてまいります。
| 2021/3 | 2022/3 | 2023/3 | 2024/3 | 2025/3 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 女性従業員比率(%) | 89.9 | 90.5 | 91.0 | 92.0 | 92.0 |
| 女性管理職者比率(%) | 27.3 | 27.3 | 29.3 | 32.9 | 38.6 |
女性活躍推進法に基づく行動計画
(令和6年9月2日~令和10年9月1日までの4年間)
㈱ワコールでは、2016年4月より施行された「女性活躍推進法」に基づき、一般事業主行動計画を策定しています。引き続き、女性特有のライフステージに応じた労働条件を整備しつつ、性別ではなく、能力による採用および育成を重視することで、男女問わず活躍できる人財の育成を推進するべく取り組んでいきます。また、2021年2月には、女性の活躍に関する取組の実施状況が優良な企業として「えるぼし」の認定を取得しました。
【当社の課題】
課題1:
課長級以上の管理職に占める女性比率は2024年5月1日時点では35.1%と女性管理職比率としては30%を上回っているが、より重要な意思決定に関わる部長級以上に占める女性比率が依然として低い。より重要な意思決定に関わる部長級以上の女性比率を高めることで、多様性を向上し意思決定を最適化する必要がある。
課題2:
育児をしながらも個人の私生活の充実とキャリア形成の両立が実現できる制度はあるものの、男性の利用者、利用日数は女性に及ばない状況。性別を問わず、制度利用しやすい風土醸成が必要。
【目標】
目標1:管理職(部長級以上)に占める女性割合30%以上に向けて取り組む。
目標2:男性の育児休業取得率100%に向けて取り組む。
【取組内容】
| 取組 | 対策 | |
|---|---|---|
| 目標1 | アンコンシャスバイアス研修を実施し、多様性が企業の価値創造に繋がることへの理解を促す。 |
|
| 目標2 | 配偶者が出産した従業員とその上長への情報提供。 |
|
女性活躍推進法に基づく行動計画の実施状況は、厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」
に掲載しています。
<男女間の賃金差異>
女性活躍の一つの指標である男女の賃金の差異は、㈱ワコールホールディングス・㈱ワコールで49.1%(正社員49.9%、パート・有期社員52.7%、総合職72.7%、管理職90.0%)となっています。同一の役割であれば男女で賃金の格差は設けていないため、この差は、㈱ワコールホールディングス・㈱ワコールで①管理職における男性比率が61%程度あること、②総合職採用、特に新卒採用における女性比率が年々高まっており、結果として管理職未満の層で入社10年以下の社員においては女性社員の比率が高いこと(10年以下134名、59.2%、10年超43名、42.6%)、③女性社員に占める割合が、相対的に賃金水準が高い総合職に対し販売職のほうが圧倒的に比率が高いことによるものです。
男女の賃金の差異の解消に向けて、総合職における新卒採用や経験者採用で女性比率を高めているほか、年齢や性別に関係なく能力による登用を行い、管理職や役員の女性比率を高めてまいります。
ワークライフバランス
㈱ワコールでは、2017年4月より生産性向上と従業員の働きがい向上支援を目的として「働き方・休み方改革プロジェクト」をスタートし、テレワーク制度をはじめ、自己研さん目的や家族帯同時の休職制度の導入など、「働きやすさ」の視点での環境整備を進めています。今後は、生産性向上に向けた要員計画マネジメントの推進を予定しており、引き続き従業員の働きがいを高める取り組みを進めていきます。
| 2021/3 | 2022/3 | 2023/3 | 2024/3 | 2025/3 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 月間平均残業時間(時間) | 3.22 | 4.15 | 5.68 | 5.20 | 5.50 |
| 月間総労働時間(時間) | 130.6 | 144.3 | 146.1 | 147.1 | 153.8 |
| 平均年次有給休暇取得率*(%) | 79.0 | 89.6 | 78.8 | 90.2 | 85.7 |
| 有給休暇取得率7割超の従業員割合(%) | 61.0 | 73.3 | 58.4 | 72.2 | 71.0 |
* 全従業員の有給利用日数/全従業員の有給付与日数
ワコールでは、従業員が豊かな人生を送り、仕事において持てる能力を最大限に発揮できる職場環境の整備に取り組んでいます。この取り組みの一つ、仕事と育児の両立支援では、当事者だけでなく周囲でサポートするメンバーの双方にとって働きやすく働きがいのある職場を目指し、制度や風土の整備に取り組んでいます。また、次世代育成支援対策推進法(次世代法)に基づいた行動計画を策定し、目標達成に向けて取り組みを行った結果、2018年には3回目の「くるみん」認定に加え、「プラチナくるみん」の認定を取得しました。
従業員が仕事と家庭だけでなく社会とのつながりを積極的に持つことによって、従業員個人の中での経験やスキルの多様性を増し、仕事におけるイノベーション創出につなげられるよう、従業員が自身の時間の使い方を柔軟にできるような仕組みを引き続き作っていく予定です。
| 2021/3 | 2022/3 | 2023/3 | 2024/3 | 2025/3 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 出産者数(人) | 126 | 138 | 108 | 111 | 110 | |
| 育児休業制度取得者数(人) | 女性 Female |
124 | 138 | 107 | 111 | 110 |
| 男性 Male |
14 | 10 | 7 | 10 | 10 | |
| 計 total |
138 | 148 | 114 | 121 | 120 | |
| 育児休業制度取得者率(%) | 98.4 | 100.0 | 99.1 | 100.0 | 100.0 | |
| 男性育児休業制度取得者率(%) | 62.5 | 56.5 | 38.9 | 66.7 | 66.7 | |
| 育児休業制度取得者復帰率(%) | 96.8 | 79.1 | 100.0 | 88.7 | 89.5 | |
| 育児短時間勤務制度利用者数(人) | 424 | 459 | 477 | 454 | 363 | |
| 育児フレックス勤務制度利用者数(人) | 96 | 97 | 99 | 94 | 98 | |
| 介護休業制度利用者数(人) | 10 | 10 | 18 | 9 | 5 | |
| 介護短時間勤務制度利用者数(人) | 12 | 10 | 17 | 7 | 8 | |
| 介護フレックス勤務制度利用者数(人) | 6 | 3 | 2 | 1 | 0 | |
| ボランティア休暇制度取得者数(人) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
㈱ワコールの両立支援の取り組み
<育児休業関係>
- 法を上回る社内制度の整備
- ①育児休業
子が満2歳まで延長取得可能 -
②育児のための超過勤務免除制度
子が小学校1年生(月に8日フルタイム勤務できる場合は3年生)の学年末に達するまで取得可能 - ③育児のための短時間勤務制度
全ての日において短時間勤務を行う固定短時間勤務に加え、業務の繁閑や従業員の事情に応じて選択的に短時間勤務を行う選択短時間勤務が選択可能。
子が小学校1年生(月に8日フルタイム勤務できる場合は3年生)の学年末に達するまで取得可能 - ④育児のためのフレックスタイム勤務制度
子が小学校3年生の学年末に達するまで取得可能 - ⑤看護休暇
給与は有休で半日単位で取得可能 - ⑥パーソナル休暇
従業員本人及び本人の家族の傷病、育児、介護、治療等を理由に年間6日、半日単位で取得可能 - ⑦配偶者帯同休職制度
配偶者の転勤を理由とした休職制度 - ⑧半日単位での取得が可能な有給休暇
- ⑨在宅勤務
仕事の内容や業務特性に合わせ、出勤とリモートワークの組み合わせが可能 - ⑩勤務地限定制度
勤務地を限定しない総合職が、育児を理由に勤務地を限定し勤務することが可能
- ①育児休業
- その他継続中の取り組み
育児休業取得者全員を対象に産休前・復帰前に、育児と仕事の両立準備シートを用いた面談の実施
<仕事と介護の両立に関する取組>
- 法を上回る社内制度の整備
- ①介護休業
子及びその他家族が要介護状態にあり介護休職を希望する場合、介護を必要とする者1人につき通算365日まで3分割で取得可能。他の制度と通算せず、介護休業単独で365日まで取得可能 - ②介護短時間勤務
所定就業時間の範囲内で1日2時間(30分単位)、介護を必要とする者一人の同一の要介護状態につき利用開始から3年の間、勤務時間を短縮して就業することができる。取得回数に制限はない。育児短時間と同様、固定短時間勤務と選択短時間勤務が選択可能 - ③介護フレックスタイム制
介護終了まで取得可能 - ④超過勤務免除
介護終了まで利用可能 - ⑤介護休暇
給与は有給で30分単位で取得可能 - ⑥時間外労働の制限・深夜業の免除
介護期間中、利用可能 - ⑦介護休暇
当該家族が1人の場合は年間5日・2人以上の場合は年間10日、30分単位で取得可能 - ⑧パーソナル休暇
従業員本人及び本人の家族の傷病、育児、介護、治療等を理由に年間6日、半日単位で取得可能 - ⑨半日単位での取得が可能な有給休暇
- ⑩在宅勤務
仕事の内容や 業務特性に合わせ、出勤とリモートワークの組み合わせが可能 - ⑪勤務地限定制度
勤務地を限定しない総合職が、介護を理由に勤務地を限定し勤務することが可能
- ①介護休業
-
次世代育成支援対策の実施状況は、厚生労働省「両立支援のひろば」
をご覧ください
多様性の尊重
外国人の管理職への登用
当社グループは、世界の国や地域で事業を営む企業グループとして、米国や欧州をはじめとする海外各法人の代表(社長)及び重要な経営ポストに現地人財を登用しております。また、(株)ホンコンワコール及びフィリピンワコール(株)の代表(社長)は女性が務めております。今後も引き続き、海外各市場での顧客視点による事業拡大、競争優位性の強化のために、国籍を問わない多様な現地人財の採用と重要な管理職ポストへの登用を継続的に推進してまいります。
障がい者雇用
当社グループでは、全員がいきいきと働き続けるために必要な研修の実施や、一人ひとりの声を聴くための個別面談を通じて、環境改善、就労支援をしています。また、外部の支援機関と積極的に連携することで、専門家の知見を得て定着支援のための当事者へのサポートや全従業員を対象に障がい理解促進の為の研修を実施しています。
2018年2月には、障がい者の雇用促進と活躍機会の創出を目的にワコールアイネクスト㈱を設立し、2018年12月に障害者雇用促進法に定める特例子会社の認定を受けました。
ワコールアイネクスト(株)では、業務範囲を限定せず、一人が複数の業務を担当する「マルチタスク」や、業務を分業して複数で請け負う「ワークシェア」など、個々人の能力開発を促す柔軟な働き方を採用し、一人ひとりがやりがいを持ち、成長を実感できる職場の実現を目指しています。法定雇用率を守ることは企業として必要なことですが、数値としての目標ではなく、ワコールの掲げる相互信頼のもと、すべての人が活躍し、成長できる職場づくりにグループ全体で取り組むことで、多様性を活かす社会の実現に貢献していきます。
| 2020/3 | 2021/3 | 2022/3 | 2023/3 | 2024/3 | 2025/3 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 障害者雇用率(%) | 2.6 | 2.54 | 2.43 | 2.51 | 2.46 | 2.84 |
※ 国内グループ、各期6月1日時点
シニアの活躍
㈱ワコールでは、シニアの豊かな経験と能力の発揮、および本人の働きがいの支援に向けて、定年後も活躍できる制度を導入しています。
| 2021/3 | 2022/3 | 2023/3 | 2024/3 | 2025/3 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 再雇用者数*(人) | 女性 | 232 | 232 | 257 | 274 | 293 |
| 男性 | 81 | 80 | 68 | 46 | 40 | |
| 計 | 313 | 312 | 325 | 320 | 333 | |
* 正社員、販売正社員
多様なお客さまへの対応方針
2025年3月期より、多様なお客さまへの対応方針(インクルーシブな売場づくり)を明確にし、ワコールが人権尊重の取り組みに向き合っている姿勢を表現していきます。その為に、販売部門の管理職、役割任用者を対象に説明会を実施し、「ビジネスと人権」の社内育成をスタートさせています。
外部評価
えるぼし認定

女性活躍推進法に基づき、女性の活躍促進に関する状況などが優良な企業が認定される「えるぼし」認定。2021年女性の活躍が進んでいる企業として最高認定の「えるぼし(3段階目)」の認定を受けた。今後も女性のみならず全ての従業員か活躍し続けられる組織を目指す。
プラチナくるみん

次世代育成支援対策推進法に基づいて、一定の基準を満たした「子育てサポート企業」として認定される「くるみん」認定。ワコールは更に高い水準に取り組み続けている企業として、2018年に「プラチナくるみん」の認定を受けた。性別にかかわらず、育児と仕事を両立し、希望する働き方が実現できる組織を目指す。







