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特集

特集2011

ワコール人間科学研究所の取り組み

女性の「より美しくありたい」という気持ちに応えるために、
女性のからだを"科学の目"で徹底的に分析し、
ものづくりに役立てています。

より美しくありたいと願う女性にお役にたてるようなものづくりや販売を── そのような意図から、ワコールは、女性の美しさを科学の目でとらえ、分析する機関として、1964年、人間科学研究所を社内に設立。以来、研究成果をずっとワコールならではのものづくりや販売に活かしてきました。そして2010年、長年にわたる人体測定のデータから「からだのエイジングと美の法則」を導き出し、世の中に公表しました。

女性に美しくなって貰うために、ワコールができる事

ワコールが掲げる「世の女性に美しくなって貰う事によって、広く社会に寄与する」という目標。その実現に向けて「女性のからだを科学的に研究して、ものづくりに生かす」ため、1964年、ワコール人間科学研究所は設立されました。現在、33名(うち22名は女性社員)のスタッフで組織され、その研究領域はからだのかたちから、その内部組織、感覚、生理、心理、ライフスタイルにいたるまで、衣服と関係のあるフィールドすべてにわたります。

ワコール人間科学研究所の研究領域

人間科学研究所の研究領域図

人間科学研究所新規ウィンドウ

延べ4万人のデータを収集し、ものづくりに役立てる

ワコール人間科学研究所が設立された1960年代、国産の下着は欧米の製品をお手本にしたものがほとんどでしたが、その頃から、ワコールは、欧米人とは異なる日本人女性特有の体型の特徴を科学の目で把握し、その結果を製品開発に生かす重要性を認識していました。下着がからだにぴったり合ってはじめて、「ボディラインを美しくととのえる」「からだが動きやすいようにサポートをする」「下垂しやすいバストやヒップを適切な位置に保持する」といった、下着本来の機能を発揮することができるからです。そのため、ワコール人間科学研究所では、研究開発の中核となる活動として、日本人女性のからだのかたちを計測し、その結果を年齢別・サイズ別の設計用ダミーに反映する活動を続けてきました。

からだの測定は、世界標準の人体計測法である「マルチン式計測法」を基本に、最先端の「非接触三次元計測装置」も同時に組み合わせて行っています。これらの方法を駆使して、4歳から69歳まで、毎年約1,000人の女性の人体計測を行い、これまでに延べ40,000人以上のデータを収集してきました。同一人物の30年以上にわたる体型変化の追跡調査のほか、4歳から18歳までの成長期の体型変化、妊娠出産期の体型変化など、テーマ別に計測・分析を行い、これらの分析結果をワコールならではのものづくりに生かしています。

ワコール人間科学研究所では、身長の高さに応じてそれぞれ美しいプロポーションがあるという、日本女性に初めて美の基準を示した「ゴールデンプロポーション」を1965年に発表、さらにこれを一歩進めて、年齢ごとにふさわしい体型の美しさを、実現可能な範囲で打ち出した「ビューティフルプロポーション」を1979年に発表しました。

さらに1995年には、すべての人に共通した理想のプロポーション像ではなく、一人ひとりの女性が自分自身の個性的な美しさを引き出すためのバランスの美しさを表現した「ゴールデンカノン」を発表。2000年には、女性の加齢変化について、16歳~46歳までの間に3度のスパイラルポイントがあり、この3度のターニングポイントを契機として、以後の体型が大きく変わっていくという事実をまとめた「スパイラルエイジング」を公表しました。

これまでの研究発表 1995年 ゴールデンカノン新規ウィンドウ

これまでの研究発表 2000年 スパイラルエイジング新規ウィンドウ

加齢による体型変化の事実を明らかに

2010年4月には、45年間続けてきた人体計測データを総合的に分析して、「からだのエイジングと美の法則」を発表し、これまで小規模で事例的にしかとらえられていなかった加齢による体型変化の事実を明らかにしました。

すべての人が同じ順序で体型変化していく

体型変化図

加齢による体型変化が少なかった女性の行動・意識の特徴

加齢による体型変化が少なかった女性の行動・意識の特徴図

加齢による体型変化が少なかった女性(若い時の体型を維持していた女性)の、行動や意識調査結果を分析し、平均的な加齢変化女性との違いをまとめたところ、「運動」「食事」「下着」の生活習慣にはっきりした特徴があることが見えてきました。

からだのエイジングと美の法則新規ウィンドウ

商品開発や店頭での接客に活かされる研究成果

ワコール人間科学研究所の研究成果は、年2回の研究開発会議の場で、ワコールの各事業部門の商品開発担当者に発表されます。「からだのエイジングと美の法則」で公表した事実についても、この会議で発表され、女性の年齢に合わせたボディエイジング対応商品「パルファージュ」「ラゼ」「グラッピー」の強化・充実につながりました。併せて、ワコール商品を店舗で販売するビューティーアドバイザーにも伝えられ、お客さま一人ひとりに合った商品のご提案に活かされています。

ものづくりへのこだわり新規ウィンドウ

世界の女性の「より美しく」をサポート

加齢による体型変化は、日本女性ばかりでなく、世界中の女性に共通する課題です。そこで、ワコールは2002年、上海に中国人間科学研究所を設立しました。中国人女性7名から成る同研究所では、東北地方から華南地方における中国人女性の人体計測を行い、その結果、「日本サイズの下着がフィットする中国人女性と、中国人女性特有の体型を持つ方の2タイプに分かれること」「中国では日本とは異なり、丸い形のバストが好まれること」がわかりました。このような活動によって、中国人女性の体型や嗜好によりフィットした商品開発が可能になりました。
このような人間科学研究所の取り組みをきっかけとして、ワコールはこれからも、日本はもちろん、海外においても、現地のニーズに即したものづくりや情報の提供を行い、より美しくありたい女性の頼もしいパートナーであり続けたいと考えています。