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5.「公正な事業慣行」基本方針

ワコールのものづくりや営業活動は、得意先をはじめとして、
さまざまな仕入先・委託先・工場などの協力によって支えられ、
お客さまに愛される商品をお届けすることが可能になります。
公正な取引を行い、正々堂々と営業するために、
国際行動規範を尊重し、各種法令および企業倫理を遵守します。
具体的には、独占禁止法、下請法、景品表示法、薬事法、
不正競争防止法などの遵守と、
自社の知的財産権の保護・活用と他者の知的財産権の尊重などを
徹底するとともに、教育啓発活動を行っていきます。

公正な事業慣行

『ワコールの行動指針』では、「商売の正道を歩む」ことを明記しています。日々の事業活動で心がけること、特にものづくりや販売活動をする場面で、注意すべきことや法律・ルールに関する、行動の指針を示しています。

品質を最優先し、「ワコール」のブランドを大切にします

ワコールの強みは、お客さまから認められた高い品質です。品質については何よりも優先し、これまで築き上げてきた「品質のワコール」という信頼を、大切に引き継いでいきます。また、ブランドは、理念やビジョンに基づくあらゆる活動が統合されたものです。ブランドロイヤリティの維持向上を図ることを最重点課題としています。

安全な商品を企画、研究・開発し、生産、販売します

ワコールのものづくりの基本は、お客さまの満足です。JISのような法定基準はもちろんのこと、それ以上に厳しいワコール基準で検査を行っています。お客さまの視点にたって、安全性の高い商品を企画、研究・開発、生産していくことを当然の責務と考えています。

独占禁止法を守ります

『行動指針』では「独占禁止法を守ります」と宣言しています。1992年には遵法体制の整備の一環として、「独占禁止法遵守マニュアル」を作成しました。行動指針をより実効性のある内容にすることを大きな目的としています。また、「景品表示法」や「下請法」についても日常の営業活動の中で違反行為が生じないように努めています。

市場の競争ルールを守ります

競争会社の中傷の禁止や、不当な情報収集を禁止しています。不法侵入、盗聴、賄賂などの手段を使って、競争会社の従業員や取引先から秘密情報を入手することを決して許していません。

得意先・購買先を尊重し、また購買先を公正に選定します

お客さまの生活の質を高めていくために、得意先や購買先と共存し尊重することがワコールの方針であり、得意先や購買先と公正に接します。購買先から引き渡された商品を不当に返品したりその受領拒絶を禁止する他、購買先に対し取引上優越的な地位を乱用して取引することを禁止しています。また、金品などの贈与や受け取りには、慎重に対応しています。

投機的な取引は行ないません

ワコールは、資金運用の基本方針で「余剰資金の安全運用」をうたい、投機的な運用は行わないとしています。また、「資金運用リスク管理規程」を設け、リスクの低減と安定的な利益獲得を目標としています。

反社会的な個人・グループの要求は毅然として拒否します

ワコールは、反社会的な金銭の要求に対しては、一切応じません。市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力及び団体の要求は毅然として拒否します。

知的財産権を尊重します

知的財産権の尊重

ワコールでは、自社の知的財産を保護し、他者の知的財産権を尊重することを、常に念頭において活動しています。特許権や意匠権、商標権といった「知的財産権」(※)をビジネスに活用することは、他社の模倣行為を退けて自社商品の優位性やブランド価値を築くことにつながります。その一方で、他者の権利を侵害しないことが大切と考えています。

※知的財産権とは、産業財産権(特許権、実用新案権、意匠権、商標権)や著作権に代表されるように、知的創作活動の成果や業務上の信用を保護する権利の総称です。

知的財産部

ワコールがお客さまに選ばれ、取引先さまの支持を得る源は、創作活動から生み出される独創的な発明や開発力、デザインです。これらはワコールへの信頼(ブランド)を高める要素です。

知的財産部では、ブランド価値を高め、経営戦略の遂行に役立つよう

  1. 知的財産の基本業務の徹底(他者権利の侵害を防ぐ、精度の高い調査等)
  2. 開発支援(新たな発明・創作を生み出す支援策等)
  3. 模倣品・侵害品対策(ブランドや開発成果を毀損するものの排除)

を中心に活動しています。

知的財産啓発活動

知的財産を重視する企業風土づくりを推進するため、知財セミナーやe‐ラーニングなど、著作権啓発活動を行っています。また社内イントラネットでは、知的財産に関する情報を公開し、共有しています。

職場での差別の禁止

ワコール行動指針では、職場での差別の禁止を明示しています。
職場においては、すべての人が公正に処遇されなければなりません。国籍、人権、皮膚の色、宗教、性、性的傾向、年齢、家系、出身地、知的および身体的障害、健康上の問題、社内での地位、その他、人権に係わるすべての不当な差別や嫌がらせを絶対に許さず、厳重に処分することを定めています。

地域での活動

京都人権啓発企業連絡会に加盟し、積極的に人権啓発運動に参加しています。また、京都人権啓発企業連絡会の「人権に関するビデオ」を用いて、新入社員教育を行なっています。

インサイダー取引防止規程

役員・従業員がその職務に関して知った株式会社ワコールホールディングス及びその子会社、並びに他社の重要事実の適正な管理、また、役員・従業員による株式会社ワコールホールディングス及び他社の株券等の売買等に関する行為規範を定めています。金融商品取引法その他の関連法令及び本規程の定めを遵守し、重要事実の適正な管理とインサイダー取引の未然防止に努め、情報管理責任者を設置しています。

企業倫理ホットライン

『行動指針』に反するような行動を発見したり、疑問に思うことがある場合、そして職場内で解決することが難しい場合、ホットラインで自由にコンタクトすることができる体制を整えています。
この基本動作が、会社や違反者への法的責任や損害を回避したり、最小限にくい止めることに役立つと考えます。秘密は厳守され、報告者に対する不利益な取り扱いは断固として許していません。

違反と処分

『行動指針』に違反した場合、従業員は違反行為の内容を社内諸規定に照らし、応分の処分を受けます。
また役員は会社法や取締役会規程などによって処分されます。

ビジネスパートナーとの協働

「ワコール仕入先検査機関認定登録制度」

ワコールでは、常に高い品質を追求しています。製品の品質を高めるには、各仕入先さまからの品質の高い材料の一定した供給がなければ成り立ちません。そこで、ワコール品質保証部・商品試験センターでは、材料品質の安定・維持向上の推進を目的に「ワコール仕入先検査機関認定登録制度」を業界初の試みとして2001年に創設しました。よりよい品質のものづくりと良好なパートナーシップ形成を目指したこの制度を設けることで、仕入先さまとワコール相互のレベルアップと、より強固な信頼関係を築くことができています。
これは、ワコール審査担当者による「手合せ試験」「現地確認」などを通じて、各仕入先さまの試験条件・技術レベルなどの審査を行い、所定の基準を満たした場合、認定登録するという制度です。今まで、外部の検査機関に依頼する必要のあった検査・試験を各仕入先さまが自社で実施できるようになり、品質意識向上、リードタイムの短縮やコスト軽減に大きな成果を上げています。各仕入先さまの検査・試験の実施状況を審査・認定することで、環境・条件・手順の共有化とデータの正確性向上を図っています。認可・登録は年1回、期限は4年です。
当初は紆余曲折もありましたが、今では制度の意義が各所に浸透しています。

仕入先さまを対象とした説明会を開催

説明会では、ワコール品質保証部の体制や活動方針、認定制度についての説明を行っています。
また、試験手順や認識の共有を図って、各年度の規格変更や要注意項目、スライド映写による試験機器や薬品の問題・改善例などを紹介しています。

制度開始までの経緯

この制度がスタートする以前は、各仕入先さま、編立工場さま、染色加工場さまなどでは、各社個別に検査が行われていました。しかし、試験方法や条件が異なったり、技術レベルが各社各様で、データの信頼性が担保されていない状況でした。また、工場の縫製段階で問題に気付いても、すでに量産化に入っていたため、納期やコスト面で大きなダメージを受けることもありました。現在は各地の仕入先検査機関と、公的検査機関※に登録していただいています。
※公的検査機関:検査を専門的に扱う第三者評価機関。(一財)カケンテストセンター、(一財)日本繊維製品品質技術センター(一財)ボーケン品質評価機構、(財)日本染色検査協会などがある。試験設備を持たない場合は、このような検査機関に依頼して検査を行う。

さらに、2010年2月には、NITE(独立行政法人製品評価技術基盤機構)が実施するJNLA(工業標準化法試験事業者登録制度)の認証を取得しました。これは、試験所の能力認定に関する国際基準(ISO/IEC17025)に基づき、日本工業規格(JIS)に決められた試験方法を適切に実施する能力があるかを審査し試験所を登録する制度です。その事業者の品質システム、試験施設、機器などが試験を実施する上で適切であるかどうか、定められたとおり品質システムが運営されているかを書類審査及び現地審査しています。
第三者認証であるJNLAを取得することによって、JIS規格に基づく試験を確かな技術力をもってきちんと実施できる試験所として認定され、ワコールの社内データが、より対外的な信頼を得ることが可能になりました。

登録制度が業界全体の底上げに

制度を開始した当初は、申請いただいた仕入先さまの3分の1が不認可となる厳しいものでした。しかし、現在では、認可された仕入先さまから「業界での信頼度が増した」という、うれしい報告もいただいています。
また、試験条件や試験方法が詳細に明文化されるので、たとえ仕入先さま内で担当者が異動になっても、内部できちんと引き継がれるなど、各社の品質教育にも役立っているようです。認可・登録後も、1年に一度、定期的に情報交換会を開催し、コミュニケーションを密に取ることによって、さらなる品質の向上につなげています。
現在では、仕入先さま・公的検査機関・ワコールの三者が、リードタイムの短縮、コストダウン、品質に対する意識向上を実感し、さらには業界全体の品質のレベルアップにつながっています。

海外にも広がる認定制度

認定制度は、国内のみならず、中国、タイなど海外への展開も進めています。このことにより、それまですべての検査を日本で行っていた時間やコストが削減できるだけでなく、現地での現場意識が上がり、仕入先さまからも「技術向上と相互理解にも有益」との評価をいただいています。海外においては、試験の機器や使用する薬品が異なる、水や電気の安定供給が困難である、人のマネジメントが行き届かないなど、日本と同じようにいかない点が数多くありますが、世界中のお客さまに品質の高いワコール製品を安心してお届けできるよう、今後も努力していきます。